平成21年度国際高等融合領域研究所助教研究発表会報告

line

研究発表会写真

国際高等研究教育機構の融合領域研究所に所属する助教(特別研究員を含む)による平成21年度の研究発表会が、平成22年3月10日、11日、15日の3日にわたり学際科学国際高等研究センター(大セミナー室)において開催されました。発表会の初日は3月には珍しく積雪25センチを超える大雪となり、青葉山キャンパスに通じる主要道路は大渋滞に見舞われました。このため、発表者をはじめ多くの参加者の到着が大幅に遅れ、朝9時半開始予定の午前中の発表は中止となり午後から開始するなど、その後の発表スケジュールの変更も余儀なくされました。にもかかわらず、発表会は無事終了することができ、ご参加頂いた全ての皆様に感謝申し上げます。

本研究発表会は、若手研究者による各年度の研究教育活動を総括し、その成果を公開で発表するもので、今回が3回目になります。このことにより、お互いに啓発し合い、融合領域研究の今後の展開や新しい切り口の発見につながることが期待されます。また、本機構は学内の分野横断的教育研究支援組織であるため、領域基盤長(評価委員)、シニア教員の方々をはじめ、本機構の国際高等研究教育院の修士・博士研究教育院生などの参加がありました。発表会は選ばれた発表者による司会でスムーズに進行し、発表者自身の研究内容やパワーポイントを活用したプレゼンテーション能力の向上が見られました。質疑応答では、基盤長やシニア教員の先生方から厳しいコメント、融合領域研究へのアドバイスなど期待を込めた叱咤激励をいただき、若手研究者にとって非常に有意義な研究発表になりました。発表会終了後、機構職員も含めて若手研究者による懇親会が開催され、相互に交流を深めました。

(井小萩機構長記)

 平成21年度国際高等融合領域研究所助教研究発表会

3月10日(水)
国際高等融合領域研究所長挨拶 井小萩 利明
裴  艶麗
金属ナノドット不揮発性メモリの研究開発
山口 賢
細胞特性からみた膵β細胞ストレス機構の解明
叶  劍挺
Layered Materials: A Playground forPhysics at Atomic Thickness

3月11日(木)
上野 裕則
繊毛・鞭毛運動の動作原理解明に向けたナノ解析
中村 文子
情報と価値のネットワーク:人身売買を事例として
佐藤 耕世
ショウジョウバエの求愛行動を制御するニューロンの性分化機構
斎藤 将樹
細胞質ダイニン軽鎖Tctex-1の多様な役割の解明

3月11日(木)
鈴木香奈子
ある反応拡散系における解のダイナミクスと基礎生産項の関係
田主裕一朗
三次元電子・光融合デバイスのためのプロセスに関する研究
李  善姫
結婚移民女性の社会適応からみる日韓のローカリティ
潘  登
Fusion of Fundamental Physics and EngineeringApplications of Metallic Glasses
金子 賢三
肥満、糖尿病における代謝学と脳科学の融合
清水 康宏
LHC加速器実験での宇宙暗黒物質の性質の解明
八巻 俊輔
高精度ディジタルフィルタ構造の解析的な合成法に関する研究
菅野江里子
視覚再生治療の安全性について

3月15日(月)
竹野 貴法
金属を含む非晶質炭素膜を中心とした融合研究
弓削 達郎
非平衡の物理、デコヒーレンス抑制の物理
菱山 宏輔
地域セキュリティの融合研究の進展:ポスト近代的監視の二つの類型
境  毅
Fe-Ni-S系合金の地球内核相当圧力までの圧縮実験
湊  丈俊
表面科学と有機物性科学の融合による有機材料の分子レベルでの特性解明
杉本 周作
黒潮続流流軸位置の長期変動機構の解明
石田 聖二
氷河期サイクルがミジンコの多様性に与えた影響
マリナス・ダヴィド=アントアヌ
最弱者の社会運動と支援対策

松浦 一雄
乱流を伴ったマルチスケール・マルチステージシナリオに対する異分野融合予測科学の探究
相川 春夫
有機合成化学を基盤とするラセン芳香族化合物の研究

/

▲このページの先頭へ