張 先駿さんが2021年度 日本生物物理学会学生発表賞を受賞しました。
博士研究教育院生の張 先駿さんが、2021日本生物物理学会学生発表賞を受賞しました。
この賞は、日本生物物理学会の年会において優秀な発表を行った学生会員を表彰するために設立されたものです。
張さんが開発した励起スペクトル顕微鏡と微細な生体膜の構造を直観的に観察できる超解像技術の一つである3次元構造化照明顕微鏡を用いて光で誘導した時チラコイド膜の変化をin-situで可視化する実験を行いました。これまで光合成の研究でこの技術が応用された例は張さんが行ったこの研究が初めてです。これまでの研究で生体膜の構造変化が光環境変化を制御することが提唱されてきました。しかし、張さんが行った励起スペクトル顕微分光と超解像イメージングを用いた研究から、光捕集蛋白質(Light Harvesting Complexes II)の移動とチラコイド膜の流動性に直接な生理関連はないことを世界で初めて明らかにしました。(Zhang et al., bioRxiv,2021)
張さんは受賞に関して「2021年度の生物物理学会学生発表賞を頂き、とても嬉しいです。専門分野の賞を取ったのは、研究生活を支える自信になりました。
一方、非常に指導教官の先生との共同研究に感謝します。今回の受賞は、東北大学学際高等研究教育院生として支援を受けた「脂質二重膜の物性理解に基づくチラコイド膜の生理機能の完全解明への挑戦」の一部内容を含みました。今後、光合生物の謎を完全に解明することを目指します」と話しています。