張 先駿さんが東北大学多元物質科学研究所「科学計測振興基金」 多元物質科学奨励賞の最優秀賞を受賞しました。

博士研究教育院生の張 先駿さんが、令和3年度東北大学多元物質科学研究所「科学計測振興基金」多元物質科学奨励賞の最優秀賞を受賞しました。

張さん(左)と柴田穣准教授(右,指導教官)

この賞は、東北大学多元物質科学研究所における若手教員・学生などの優れた研究成果を表彰し、
更なる活躍を期待する目的として設立されたものです。

張さんの研究は、光合成における光捕集蛋白質を選択的に検出できる「励起スペクトル顕微分光法」と呼ばれる新しい技術を開発し、新型励起スペクトル顕微鏡で細胞内に250 nmの空間の励起スペクトルを検出することが可能となりました。張さんはこの技術を用いることで、細胞内でチラコイド膜に埋め込まれた光捕集蛋白質(Light Harvesting Complexes II)の動きを追跡する実験に初めて成功しました(Zhang et al., Plant Cell Phys.,2021, 62(5), 872-882 [表紙])。将来、脂質二重膜の物性理解に基づくチラコイド膜の生理機能の完全解明が期待されます。

張さんは受賞に関して「2021年度の多元物質科学奨励賞を頂き、
ほんとに嬉しい、非常に指導先生と共同研究者の協力、
東北大学学際高等研究教育院の研究支援に感謝します。これから、最先端な細胞分光技術を貢献にすることを目指します」と話しています。