【海外研究集会発表支援プログラム報告】齊藤 拓実さんが14th IAA Symposium on Small Satellites for Earth System Observation にて口頭発表をしました。

◇発表者◇
 齊藤 拓実
 先端基礎科学領域
 博士研究教育院生2年
 工学研究科 航空宇宙工学専攻

◇学会名称◇
 14th IAA Symposium on Small Satellites for Earth System Observation
◇開催地◇
 ベルリン,ドイツ
◇開催期間◇
 2023年5月7日 ~ 2023年5月12日

◇発表題目◇
 Results and Lessons Learned from In-Orbit Thruster Control Demonstration of Microsatellite ALE-2 with a Small Propulsion System

◇発表内容◇
東北大学と株式会社ALEが共同で開発した超小型人工衛星ALE-2のコールドガス推進装置を用いた軌道上運用成果を発表した.超小型衛星で数mN級の推力による姿勢・軌道制御の軌道上実証は極めて貴重な成果であり,本発表では,運用開始から運用末期まで数年に及ぶ長期間の運用成果や今後の衛星開発に向けた教訓を述べた.

◇今回の発表によって得られた成果及び問題点◇
当発表における超小型衛星の堅牢性の高い制御システムとその軌道上動作報告は,聴講者らにとって有意義な知見となった.学会開催地であるドイツでは日本と同様に衛星開発が盛んに行われ,大学機関や宇宙ベンチャーの研究者らと豊富な交流ができた.また当学会では発表セッションが切り替わる毎に20分間のコーヒーブレイクが設けられ,この時間を利用し参加者同士で積極的な議論ができる.参加者の多くはこの時間を待ち望んでおり,発表間の休憩時間を効果的に活用している国際学会の雰囲気は非常に刺激的であった.

◇今後の研究目標及び課題◇
自身の研究課題である超小型衛星の自律制御化への挑戦は,様々な宇宙ミッションを掲げる各研究機関も取り組んでいる将来の衛星技術にとっての極めて重要な研究である.今後,当学会を通して構築した研究コミュニティを活かし,当研究で直面している課題を共有し解決していく事で本研究に取り組んでいく.