吉崎 昂さんらの論文がプレスリリースされました。

  火星の中身を解き明かす
「赤い惑星」の化学組成と内部構造のモデル化に成功

【発表のポイント】
• 火星隕石や探査機のデータに基づき、火星の化学組成、内部構造のモデル化に成功した。
• 火星は地球に比べ揮発性元素に富み、比較的小さな金属核を持つことが明らかになった。
• 今後の火星探査との組み合わせにより、火星や惑星の起源の更なる理解につながると期待される。


【概要】
太陽系の惑星の中で、火星は地球の次に多くの情報が得られている天体ですが、その化学組成や内部構造は謎に包まれています。
博士研究教育院生・吉崎昂さん(理学研究科地学専攻博士課程後期2年、日本学術振興会特別研究員)と、William F. McDonough教授(兼務 東北大学ニュートリノ科学研究センター、メリーランド大カレッジパーク校)は、火星隕石や探査機のデータに基づき、火星の化学組成と内部構造のモデル化に成功しました(図)。このモデルによって、火星が地球に比べ揮発性元素に富み、比較的小さな金属核を持つことが明らかになりました。今後行われる火星探査によって得られるデータと、本研究のモデルを比較することで、火星や惑星の形成・進化過程の更なる理解につながると期待されます。
本成果は、2020年1月21日に科学誌Geochimica et Cosmochimica Acraのオンライン版で公開されました。
(URL:https://doi.org/10.1016/j.gca.2020.01.011

 

図:本モデルによって示唆された火星の内部構造。

詳細(プレスリリース本文)