波田野悠夏さんが日本人類学会にて若手会員大会発表賞を受賞しました。

博士研究教育院生の波田野悠夏さんが、去る10月31日(土)・11月1日(日)にオンラインにて開催された第74回日本人類学会大会(山梨大学医学部主催)において若手会員大会発表賞を受賞しました。
この若手会員大会発表賞は、人類学の進歩に寄与する優れた研究発表を自らおこない、将来の発展を期待しうる学生会員、および35歳以下の会員に対し授与されるものです。
波田野さんは、「現代日本人を試料とした,相同モデルによる顔貌別顔⾯軟部組織厚推定の試み」の演題で、デジタルデータと相同モデルを利用することで顔貌型・重力方向を加味した三次元的な軟組織厚計測方法を確立し、顔貌型別には中顔面等に違いが強く示されるという研究知見を具体的な計測項目と共に示し発表しました。本研究は骨から生前の顔貌を復元する復顔の精度向上に寄与します。
波田野さんは、受賞に関して「日本人類学会の発足は1884年に遡り、日本国内で最も歴史のある学会の一つです。
今回、歯科医学・人類学・情報工学を融合し学際的な視点で研究を行ったことが評価されました。この歴史ある学会で念願だった本賞を、東北大生として初めて受賞できた経験は、これからの私の研究生活を支える自信に繋がりました。今後もこの賞に恥じない復顔研究を、学際的な視点を持ちながら邁進していきたいです。」と話しています。
なお、本受賞は、学際高等研究教育院生として受給した研究費により遂行された「新手法による骨格・顔面の三次元的形状評価を用いた頭蓋からの復顔法の確立」の研究成果を内包していることを申し添えます。