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概要

Co44

学際高等研究教育院/学際科学フロンティア研究所東北大学クロスオーバーNo.4409吉崎 昂先端基礎科学領域博士研究教育院生3年理学研究科地学専攻火星の中身を解き明かす「赤い惑星」の化学組成と内部構造のモデル化に成功【発表のポイント】? 火星隕石や探査機のデータに基づき、火星の化学組成、内部構造のモデル化に成功した。? 火星は地球に比べ揮発性元素に富み、 比較的小さな金属核を持つことが明らかになった。? 今後の火星探査との組み合わせにより、火星や惑星の起源の更なる理解につながると期待される。【概要】 太陽系の惑星の中で、火星は地球の次に多くの情報が得られている天体ですが、その化学組成や内部構造は謎に包まれています。? 本研究の成果は、生物が失われた構造を再生する際に、どのように元の構造を認識・記憶しているのか、という形の 再生に関する重要な問題に対して新しいメカニズムの提案になる。【概要】 魚類はヒレを再生する高い能力を持っていますが、元の形がどのように復元されるのかは明らかにされていませんでした。元博士研究教育院生・植本俊明さん(現 積水メディカル株式会社)、生命科学研究科田村宏治教授及び阿部玄武助教のグループは、熱帯魚ゼブラフィッシュの尾ヒレの形の再生に関して、元の形がどのように再生するのかを、支持骨である鰭条の長さを詳細に計測することから解析し、尾ヒレが切除された長さのみを認識し再生の速度と期間を決めていることを明らかにしました。さらに、鰭条骨の太さが再生すべき長さを決定するのに重要であることを明らかにしました。これは、生物が失われた構造を再生する際に、どのように元の構造を認識しているのか、という形の再生に関する重要な問題に対して新しい提案をする重要な報告になります。吉崎 昂さんらの論文がプレスリリースされました図1. 両生類の四肢再生における位置記憶のモデル(A)と、今回   明らかになった魚類のヒレ再生における位置記憶のモデル(B)。それぞれの数字は基部先端部軸における仮想的な位置記憶。図 本モデルによって示唆された火星の内部構造。 博士研究教育院生・吉崎昂さん(理学研究科地学専攻博士課程後期3 年、日本学術振興会特別研究員)と、William F. McDonough 教授(兼務 東北大学ニュートリノ科学研究センター、メリーランド大カレッジパーク校)は、火星隕石や探査機のデータに基づき、火星の化学組成と内部構造のモデル化に成功しました(図)。このモデルによって、火星が地球に比べ揮発性元素に富み、比較的小さな金属核を持つことが明らかになりました。今後行われる火星探査によって得られるデータと、本研究のモデルを比較することで、火星や惑星の形成・進化過程の更なる理解につながると期待されます。 本成果は、2020年1 月21 日に科学誌Geochimica et Cosmochimica Actaのオンライン版で公開されました。(URL https://doi.org/10.1016/j.gca.2020.01.011) 本研究結果は、1 月20 日付でScientifi c Reports誌に掲載されました。(URL https://www.nature.com/articles/s41598-020-57533-6)