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概要

Co44

Tohoku Un i v e r s i t yCROSS OVER No.4408森 竣祐デバイス・テクノロジー領域博士研究教育院生2年工学研究科知能デバイス材料学専攻植本 俊明現 積水メディカル株式会社(平成29 ~令和元年度  博士研究教育院生)MnTe 薄膜が超高速な結晶多形変化を示す事を発見― 省エネルギーかつ超高速な相変化型メモリ材料として期待 ―【発表のポイント】? 5 pJ(pJは10-12 J)程度の超微小な熱エネルギーでMnTe 化合物薄膜の原子に わずかなズレが生じることを発見? その原子のわずかなズレにより電気抵抗や 光学特性が大きく変化することを実証? 10 ns級の相変化型デバイス材料として応用期待【概要】超情報社会を支える基盤として、省エネルギーなメモリ素材の開発が求められています。博士研究教育院生・森竣祐さん(工学研究科知能デバイス材料学専攻博士課程後期2 年,日本学術振興会特別研究員)と工学研究科須藤祐司教授らの研究グループは、MnTe 化合物薄膜が、ジュール加熱やレーザー加熱といった高速加熱による多形変化により、大きな電気的・光学的特性変化(電気抵抗:2桁~3桁変化、光学反射率:~25%変化)を生じる事を見出しました。この多形変化は、ある特定の原子面が特定の方向にわずかにずれるだけで実現でき、かつ可逆的に生じるため、超省エネルギーかつ超高速な不揮発型メモリの新しい材料として期待されます。本成果は、2020年1 月3 日に英国科学誌NatureCommunications のオンライン版で公開されました。(URL https://doi.org/10.1038/s41467-019-13747-5)魚は切られたヒレの長さを分かっている魚の尾ヒレ再生時に元の形を復元するしくみを新たに提案【発表のポイント】? 魚の尾ヒレはアクシデントにより失われても元の形に再生することができるが、 元の形がどのように記憶され、復元するのかは不明であった。? 本研究では、ゼブラフィッシュの尾ヒレ再生時に、尾ヒレの長さを詳細に計測し、 どのように元の長さに戻るのかを解析した。その結果、尾ヒレは切除された" 長さ" を 元に、再生する速度と期間が決められていることが示された。? 尾ヒレの支持骨(鰭条:きじょう)の太さを変えて再生させると、元の長さよりも 長いヒレが再生されたことから、骨の太さという構造的/物理的な条件が再生する "長さ" を決める情報(記憶)となっている可能性を示した。? 魚がもつ" 切られた長さ" の記憶のしかたは、"切られた位置" を記憶していると 考えられている両生類の四肢再生とは異なるしくみであり、魚のヒレが 独自のメカニズムで形態再生していることを示唆している。News森 竣祐さんらの論文がプレスリリースされました植本 俊明さんらの論文がプレスリリースされました図 MnTe化合物で観察される変位型相変態による可逆的な  結晶多形変化。相変態に伴って電気抵抗や光学反射率が  大きく変化。